その遊び場の設計に、仙台のこどもが混ざっています ― 西公園にできる屋内遊び場の話(令和11年中の開館目標)
その遊び場の設計に、仙台のこどもが混ざっています ― 西公園にできる屋内遊び場の話(令和11年中の開館目標)
ざっくりいうと
- 仙台市が、青葉区の西公園・南側の区域に屋内の遊び場を整備します
- 令和8年3月に基本計画ができ、令和8年7月に設計の中間報告が公表されました
- 仙台市は「令和11年中の開館をめざす」としています(令和8年度からは設計と工事の段階へ)
- 報道によると、半屋外を含めておよそ3,200平方メートル。遊びのゾーンは8つの予定で、工作や映像・デジタルの遊び、飲食できる休憩スペースも計画に入っています
- つくり方が印象的です。小学生へのアンケートを2年つづけて実施し、中高生年代とは対面の意見交換会も開催。寄せられた意見への「お返事」にあたるフィードバック資料まで公開されました
- 10月12日(月・スポーツの日)・13日(火)には、その建設予定地そのもので「あそびばせんだい」が開かれます。完成前の場所に立ってみられる、貴重な2日間です
台風が過ぎたら、次は長い冬
仙台のパパママ、こんにちは。Family Sitter 仙台です。
この秋も、雨の多い日が続きましたね。
台風が過ぎたと思ったら、今度は急に真夏日。かと思えば、朝晩はもう肌寒い。
そして仙台の子育て世帯には、毎年この時期からじわじわ迫ってくる問題があります。
「今日は、どこで遊ばせよう」
外は雨。公園はぬかるんでいる。
そのうち11月になれば風が冷たくなり、12月には雪もちらつきはじめる。
思いきり体を動かせる日が、ここから半年近く、ぐっと減っていきます。
児童館に行ってみる。ショッピングモールのキッズスペースに行ってみる。
どこも混んでいて、時間制限があって、「もう帰るよ」の一言でひと騒動。
そんな日曜日を、何度も繰り返してきた方も多いのではないでしょうか。
今日は、その「行き場さがし」に、ひとつ答えが出ようとしているお話です。
西公園に、屋内の遊び場ができます
仙台市は、こどもの遊びの環境を充実させるため、西公園の南側の区域に屋内の遊び場を整備することを決めました。
仙台市のホームページには、整備のねらいがこう書かれています。
本市の魅力の一つである豊かな自然を活用した遊びや、屋外の遊びと連続性をもった遊びが可能となるような施設
ポイントは「屋外の遊びと連続性をもった」というところだと思います。
雨の日に閉じこもるための箱をつくる、という話ではないのですね。
西公園と広瀬川という、仙台のまんなかにある自然のすぐそばに、天気に左右されずに遊べる場所を足す。晴れた日は外へ、雨の日は中へ。そのあいだを行き来できるようにする、という考え方です。
いまどこまで進んでいる?
検討の経過は、仙台市のホームページに一覧で公開されています。かいつまむと、こうです。
| 時期 | できごと |
|—|—|
| 令和7年7月 | 基本計画の骨子を策定 |
| 令和7年9月 | 基本計画(素案)を策定 |
| 令和7年11月 | 基本計画(中間案)を策定/パブリックコメント |
| 令和8年3月 | (仮称)西公園屋内遊び場 基本計画を策定 |
| 令和8年7月 | 設計(中間報告)を公表 |
| 令和8年7〜8月 | こども向けWEBアンケート(小学生対象)を実施 |
| 令和8年9月 | 「あそびばせんだい」内でワークショップを実施 |
つまり、いまはちょうど「計画」から「設計」へ移ったところ。
これから工事に入っていく段階です。
いつ行けるようになる?
仙台市は、こう書いています。
日々成長するこどものための施設であることを踏まえ、可能な限り早期の整備に向けた取組を行い、令和11年中の開館を目指していきます。
令和11年は、西暦でいうと2029年。いまから約3年後です。
この点は、少し補足が必要かもしれません。
基本計画の骨子がまとまった令和7年夏の時点では、「従来の方式では整備に5年程度かかり、オープンは2031年度ごろが見込まれる」と報じられていました。そこから、市が「可能な限り早期の利用開始を目指す」として進め方を詰めてきた結果が、いまの「令和11年中」という目標です。
工事のことですから、この先どうなるかは分かりません。
それでも、「早く使えるようにしたい」という姿勢が数字に出ているのは、待つ側としては心強いところです。
どんな場所になりそう?
施設の中身については、基本計画の骨子がまとまった段階で報道されています。
- 延べ床面積は、半屋外のエリアを含めて約3,200平方メートル
- さまざまな遊具を用意した屋内広場のほか、木工や絵画などの工作、映像やデジタル機器による遊びなど、8つのゾーン
- 飲食ができる休憩スペースも整備する計画
親目線でいちばんありがたいのは、最後の「飲食ができる休憩スペース」かもしれません。
おにぎりを持って行って、お昼をはさんで一日いられる。それだけで、雨の日曜日の過ごし方がずいぶん変わります。
※設計はいま進行中です。最終的な内容は変わる可能性がありますので、最新の情報は仙台市のホームページでご確認ください。
いちばん印象的だったのは、そのつくり方
施設の広さや設備の話も楽しいのですが、今回いちばん心に残ったのは、つくり方のほうでした。
仙台市は、この遊び場の計画をつくる過程で、こんなことをしています。
こどもに、二度きいている
- 令和7年6〜7月:小学生・中高生年代を対象にWEBアンケート(テーマ:「西公園につくる屋内遊び場でしたいこと」ほか)
- 令和8年7〜8月:小学生を対象にWEBアンケート(テーマ:「どんな遊び場にしたい? 西公園にできる屋内遊び場」)
一度きいて終わり、ではありません。
計画の段階で一度、運営のしかたを考える段階でもう一度。聞くタイミングを分けているのですね。
顔を合わせて話す場もつくった
令和7年11月には、小学4年生から中高生年代を対象にした対面の意見交換会が開かれています。
出された意見は「いけんのまとめ」として公開され、公益財団法人仙台こども財団が運営する「こどもいけん広場」にも掲載されました。
そして、「お返事」を返している
ここが、いちばん好きだったところです。
令和8年2月、仙台市はこども向けのフィードバック資料を公表しました。
アンケートや意見交換会で寄せられた意見に対して、「こう受け止めました」「これは計画に入れました」と返した資料です。
意見を集めるところまでやる大人は、そこそこいます。
でも、返事まで返すのは、そう多くありません。
そして今月9月6日には、せんだいメディアテークで開かれた「あそびばせんだい」の中で、大きなマップや模型、イメージ映像を前に、思いを書き込むワークショップも開かれました。
「こどもまんなか」という言葉をよく聞くようになりましたが、
使う人が設計に混ざっていることが、いちばん素直な形なのだろうと思います。
3年後、この場所に立ったこどもたちの中に、
「ここ、わたしが書いたやつだ」と思う子が何人かいる。
そういう施設は、たぶん長く大事にされるのだと思います。
完成前に、その場所で遊べる日があります
ここまで書いてきた「これから建つ場所」ですが、
実は来月、その予定地に入って遊べる日があります。
10月12日(月・スポーツの日)と13日(火)、西公園南側地区で「あそびばせんだい」が開かれます。
(7月のコラムでもご紹介した、仙台市の遊び場イベントです。参加費無料・申し込み不要で、こどもの「やってみたい」をサポートするプレーリーダーがいます)
今回の見どころは、会場そのものだと思っています。
足元の芝生を踏みながら、「ここに、屋内の遊び場ができるんだって」と話す。
9月のワークショップで展示された模型やイメージ映像を思い出しながら、「どんな遊び場になったらいいと思う?」と聞いてみる。
3年後、完成した建物の前に立ったとき、
「この草っぱらで遊んだよね」と言える。
それはたぶん、その子にとってその場所が「与えられた施設」ではなく、
自分が知っている場所になるということなのだと思います。
なお、屋外での開催になりますので、仙台市は開催前のクマの痕跡確認など安全対策をとったうえで実施するとしています。天候や出没状況によって中止となる場合がありますので、お出かけ前に必ず最新の案内をご確認ください。
Family Sitter 仙台から
新しい遊び場ができるのは、うれしいニュースです。
記事を読みながら、勝手に「あそこに建つのか」と西公園を思い浮かべて、少しわくわくしました。
ただ、ひとつだけ思うことがあります。
開館を待つ3年間も、こどもにとっては二度とない3年間なんですよね。
いま3歳の子は、6歳になっています。
いま小学2年生の子は、5年生です。
だから、「できたら行こうね」と言いながら、
今日の雨の日も、ちゃんと楽しく過ごせたらいいなと思うのです。
段ボールと、はさみと、床いっぱいの散らかり。
「まだ帰りたくない」と言われる日。
片づけないまま、夕飯にとりかかる夕方。
立派な施設がなくても、こどもは遊びをつくります。
むしろ、ちょっと退屈なくらいの時間のほうが、いい遊びが生まれたりもします。
そのかわり、大人には余白が要ります。
雨の日に1時間だけ、自分のための時間がほしい。
下の子がいて、上の子をイベントに連れて行ってあげられない。
祝日なのに仕事で、誰かに見ていてほしい。
そんな日は、どうぞお声がけください。
Family Sitter 仙台は、ご家庭でも、外出先でも、おひとりずつのペースに合わせてお預かりしています。10月12日・13日のような祝日・平日のご依頼も承っています。
3年後、新しい遊び場で「ここ行こう!」と手を引かれる日まで。
その途中の一日一日が、どうか穏やかでありますように。
参考にした情報元
- 仙台市「西公園への屋内遊び場の整備について」(ページID:80026/更新日:2026年8月13日)
https://www.city.sendai.jp/kosodate-suishin/kurashi/kenkotofukushi/kosodate/shisaku/okunaiasobiba.html
- 仙台市「令和8年度仙台市遊び場展開事業『あそびばせんだい』について」(ページID:87742/更新日:2026年8月13日)
https://www.city.sendai.jp/kosodate-suishin/kurashi/kenkotofukushi/kosodate/shisaku/r08asobibatenkai.html
- 仙台市「(仮称)西公園屋内遊び場基本計画」(令和8年3月策定・PDF)
https://www.city.sendai.jp/kosodate-suishin/kurashi/kenkotofukushi/kosodate/shisaku/documents/kihonkeikakuk.pdf
- 仙台市「(仮称)西公園屋内遊び場設計(中間報告)」(令和8年7月・PDF)
https://www.city.sendai.jp/kosodate-suishin/kurashi/kenkotofukushi/kosodate/shisaku/documents/okunaiasobiba_sekkei_chukan.pdf
- khb東日本放送「仙台・西公園の屋内型遊び場 8つの遊びゾーン設ける 2031年度オープンの見込み」(2025年7月17日)
https://www.khb-tv.co.jp/news/15912238
- 仙台市「のびすく(子育てふれあいプラザ等)」
https://www.city.sendai.jp/kodomo-chiiki/kurashi/kenkotofukushi/kosodate/azukari/joho/fureai.html
お問い合わせ先
- 西公園の屋内遊び場/あそびばせんだいについて:仙台市こども若者局 子育て応援都市推進課 022-214-2129
※日程・内容は変更される場合があります。とくに屋外イベントは、天候やクマの出没状況によって中止となることがあります。お出かけの前に、仙台市および「あそびばせんだい」の最新の案内を必ずご確認ください。
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