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令和8年熊本地震により被災された皆さまへ

このたびの令和8年熊本地震により、被害を受けられた皆さま、そしてご家族の皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、今なお避難生活を続けておられる皆さまが、一日も早く安心して眠れる夜を取り戻されることを願っています。

とりわけ、小さなお子さんを抱えながら被災地で過ごしておられるお母さん・お父さんのことを思うと、居ても立ってもいられない気持ちでこの文章を書いています。

私自身も、赤ちゃんを抱えて被災しました

私は2019年の台風19号で、宮城県丸森町の自宅が内水氾濫により浸水する被害を経験しました。当時、娘は1歳になる少し前。断水した町で約1か月、11か月の赤ちゃんを抱えながらの生活でした。

離乳食をどう用意するか毎日頭を悩ませ、食材を買いに行く時間もないほど、泥で汚れた家の周りの片付けに追われました。両手にポリタンクを提げて給水所に並び、自衛隊のお風呂に入り、コインランドリーに洗濯物を運ぶ。夫は道路の復旧作業に携わる仕事だったため家を空けることが多く、「避難生活のまま日常を回す」ことの負担は、想像をはるかに超えるものでした。

そして避難生活の中で、私自身が過労とストレスからめまいで倒れました。最終的に丸森を離れて仙台に拠点を移し、ライフラインの整った環境で暮らし始めたことで、ようやく少しずつ生活を取り戻すことができました。

小さなお子さんがいるご家庭へ、伝えたいこと

この経験から、乳幼児を育てるご家庭に、どうしても伝えたいことがあります。

無理に被災地にとどまらなくていい、ということです。

乳幼児との暮らしは、平常時でさえ、授乳や離乳食、夜泣きへの対応、抱っこやおんぶでの移動と、心身に大きな負担がかかります。そこに断水・停電・余震への不安が重なる避難所生活は、小さな子どもを持つ親にとってあまりにも過酷です。

もし近隣に、水道や電気が通り、普通に日常生活が送れる地域があるのなら、一時的にでもそちらへ避難することを、どうか選択肢に入れてください。熊本県では、民間の賃貸住宅を仮設住宅として借りられる「賃貸型応急住宅(みなし仮設)」の受付が始まっています。アパートを借りて、まずは「蛇口をひねれば水が出る」「夜、安心して眠れる」という当たり前の日常を取り戻すこと。それは決して逃げることではなく、ご自身とお子さんの命と健康を守る、いちばん大切な行動です。

生活の再建を急ぐ必要はありません。子どもたちが壊れた街を目にせずに、避難先で保育園や学校に通える環境をまず整え、そこから行政の復旧計画に沿って、少しずつご自宅の再建を進めていく。それが、家族みんなの心と体を守りながら前に進む、いちばん確かな道だと、私は自分の経験から信じています。

結びに

被災直後は、目の前のことに追われて、自分の疲れに気づく余裕さえないものです。だからこそ、どうか「がんばりすぎない避難生活」を。頼れる制度、頼れる人、頼れる場所には、遠慮なく頼ってください。

熊本の皆さまが、ご家族と笑い合える日常を一日も早く取り戻されることを、東北・仙台の地から心よりお祈り申し上げます。

株式会社キューテスト
代表取締役 中原 絵梨香

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