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その福利厚生、使われていますか? ― ベビーシッター利用チケットを「届く制度」に変える3つの工夫(仙台の企業さまへ)

その福利厚生、使われていますか? ― ベビーシッター利用チケットを「届く制度」に変える3つの工夫(仙台の企業さまへ)

その福利厚生、使われていますか? ― ベビーシッター利用チケットを「届く制度」に変える3つの工夫(仙台の企業さまへ)

仙台の人事・総務ご担当者さま、経営者さま、こんにちは。Family Sitter 仙台です。

ここ数年、子育て中の従業員を支える福利厚生を用意する会社が、仙台でも少しずつ増えてきました。ベビーシッターや家事のサポートを、会社の制度として使えるようにする。とても心強い取り組みです。

ただ、導入したご担当者さまから、こんなお声を聞くことがあります。

「制度はあるのに、申請がゼロなんです」

実はこれ、めずらしいことではありません。福利厚生は「用意する」より「使ってもらう」ほうが、ずっとむずかしいのです。

今日は、せっかくの制度を“使われる制度”に変えるための工夫を、3つに整理してご紹介します。ベビーシッター利用チケットを例にしていますが、考え方はほかの福利厚生にもそのまま当てはまります。

ざっくりいうと

  • 福利厚生が使われない理由は、たいてい「知られていない」「手続きが面倒」「自分は対象外だと思っている」の3つに集約されます
  • 対策は、①必要な時期に伝える ②申請のハードルをひとつ減らす ③「使っていい」を言葉にする
  • 宮城県には「みやぎ働き方改革実践企業」という認証制度があり、評価項目のひとつに「仕事と家庭の両立」が含まれています
  • 制度は「持っている」ではなく、「使われた」ときにはじめて効きはじめます

なぜ、せっかくの制度が使われないのか

福利厚生の運用について書かれた解説記事を読み比べてみると、「利用されない理由」として繰り返し挙がるのは、だいたい同じ4つでした。

1. 知られていない

入社時のオリエンテーションで一度説明したきり、というケースはとても多いものです。ただ、入社した時点ではまだ子どもがいなかったり、預ける必要がなかったりする方も少なくありません。いざ必要になった頃には、記憶からすっかり消えています。

2. 手続きが面倒

申請書を印刷して、記入して、上長の押印をもらって、期日までに総務へ提出する。ひとつひとつは小さくても、積み重なると「今回はいいや」になります。そして、子育て中の方ほど、その「ひと手間」を捻出する余力がありません。

3. 「自分は対象外」だと思われている

「正社員だけの制度だろう」「うちの部署は忙しいから無理だろう」。こうした思い込みは、案内文の書き方ひとつで生まれます。

4. 導入したあと、見直されていない

数年前につくった制度が、いまの働き方や家族構成に合っていない。けれど誰も言い出さないまま、静かに使われなくなっていく――ということも起こります。

つまり、使われないのは「従業員の意識が低いから」ではありません。制度の伝え方と設計に、ほんの少し改善の余地があるというだけのことです。

工夫 その1:「年1回」ではなく「必要な時期」に伝える

いちばん効果が出やすいのが、案内するタイミングを変えることです。

福利厚生の案内は、年度はじめや入社時にまとめて行われがちです。でも、子育て世帯が「助けてほしい」と思う瞬間は、その時期ではありません。

たとえば、こんなタイミングです。

  • 子どもが体調をくずしやすくなる、季節の変わり目
  • 学校や保育園が長期休みに入る、少し前
  • 上の子の行事が集中する、春や秋
  • 期末・繁忙期など、残業が増えることが見えている時期

こうした時期に、社内チャットで一行だけ流す。あるいは、定期面談のシートに「使える制度」を一行そえておく。それだけで、「あ、そういえば使えるんだった」と思い出してもらえます。

丁寧な案内文を年1回つくるより、短い一行を年4回のほうが、届くことがあります。

工夫 その2:申請のハードルを、ひとつ減らす

次に見直したいのが、申請の手間です。

「紙の申請書」「上長の押印」「事前提出が必須」。この3つがそろっている制度は、たいてい利用が伸びません。というのも、子育ての“助けが必要な場面”は、たいてい急にやってくるからです。前もって書類を出す余裕があるなら、そもそもそこまで困っていない、ということもあります。

見直しの例としては、こんな方向があります。

  • 申請を、社内チャットのフォームや簡単な入力画面ひとつに集約する
  • 事前申請だけでなく、事後申請も認める
  • 「利用理由」の記入をもとめない(プライバシーへの配慮にもなります)
  • 上長の承認を、事後の共有だけで済むようにする

すべてを一度に変える必要はありません。ハードルを「ひとつだけ」減らす。それでも、利用のしやすさは目に見えて変わります。

工夫 その3:「使っていいよ」を、言葉にする

3つめは、制度そのものではなく、職場の空気の話です。

制度があっても、「自分が使ったら、周りに迷惑がかかるかもしれない」と感じている限り、手は挙がりません。特に、人数の少ない部署や、繁忙期が重なるチームでは、この遠慮が強く働きます。

ここでいちばん効くのは、上司や先輩が先に使ってみせることです。

「この前、下の子の急な発熱でうちも頼んだよ」

その一言は、どんなに丁寧な社内案内文よりも強い後押しになります。管理職の方が一度使ってくださると、そこから一気に空気が変わることは、めずらしくありません。

もうひとつ、案内文の書き方も見直したいところです。「対象:育児中の正社員」と書くより、「お子さまがいらっしゃる方はどなたでも。雇用形態は問いません」と書いたほうが、届く相手はずっと広がります(実際の対象範囲に合わせて、正確に記載してください)。

宮城には、こんな後押しもあります

仙台・宮城で働き方の見直しを進める企業さまに、知っておいていただきたい制度があります。宮城県の「みやぎ働き方改革実践企業」認証制度です。

宮城県によると、この制度は、働き方改革に係る取組を継続して1年以上行っている県内の企業・団体を県が認証するしくみで、令和7年4月1日から認証基準が見直され、シルバー認証・ゴールド認証の2段階になりました。

認証の判断に使われるのは、5つの分野・34の詳細項目です。分野は次のとおりです。

  1. 職場環境改善
  2. 仕事と家庭の両立
  3. 女性の活用推進
  4. 多様な働き方
  5. 高齢者・障害者等

このうち、達成していると認められる項目の点数が15点以上でシルバー認証、25点以上でゴールド認証となります。

認証を受けた企業には、次のようなメリットが用意されています。

シルバー認証

  • ハローワークの求人票に、実践企業である旨の記載
  • 実践企業ロゴマークの使用

ゴールド認証(シルバーのメリットに加えて)

  • 県の物品・役務の調達における優先調達制度への登録
  • 宮城県中小企業融資制度「がんばる中小企業応援資金」の信用保証料の割引

対象は、国および地方公共団体を除き、宮城県内に事業所を有し、県内で常用労働者を雇用する法人・個人・団体です。認証企業の一覧も県のサイトで公開されています。

ここで、ひとつだけお断りしておきたいことがあります。ベビーシッターの福利厚生を導入したら何点になる、といったことは、この記事では申し上げられません。認証の可否や点数の判断は、あくまで宮城県が行うものです。

ただ、「仕事と家庭の両立」が評価の分野としてはっきり位置づけられているという事実は、知っておいて損はないと思います。日々の取り組みが、採用のときの見え方や、県との取引の場面でも活きてくる可能性がある、ということですから。

くわしくは、宮城県 雇用対策課 労政調整班(022-211-2771)にお問い合わせください。

「使われた回数」は、会社への信頼の数

ここまで実務的な話が続きましたが、いちばんお伝えしたいのは、もう少し手前のことです。

制度が一度使われるということは、その日、誰かが本当に困っていて、会社がそれを支えたということです。

  • 保育園から急なお迎えコールが入った日
  • 上の子の行事と、外せない会議が重なった日
  • 出張や研修で、朝5時に家を出なければならない日
  • 在宅勤務で、どうしても数時間だけ集中したかった日

こうした日に「会社の制度があってよかった」と思えた経験は、その方の中に長く残ります。そしてそれは、「もう少しこの会社で働き続けよう」という気持ちに、静かにつながっていきます。

採用にお金と時間をかけるより、いま働いている方に一度使ってもらうほうが、結果的に近道なのかもしれません。

今日からできる、3つのステップ

大きな制度改革を構想しなくても、始められることがあります。

ステップ1:いまある制度を、一覧にして棚おろしする

意外と、社内でも全体像を把握している人がいない、ということがあります。まずは書き出してみる。それだけで、「これ、誰も知らないですね」という発見があるはずです。

ステップ2:社内に一度、聞いてみる

匿名のアンケートで構いません。「知っているか」「使ったことがあるか」「使いにくいと感じる点はあるか」。この3問だけでも、改善の糸口は見えてきます。

ステップ3:足りない分だけ、外のサービスで補う

すべてを自社で用意する必要はありません。すでにあるサービスを、会社の制度として使えるようにする、という選び方もあります。

Family Sitter 仙台にできること

わたしたちは仙台で、ベビーシッターと家事代行のサービスをお届けしています。

法人さま向けには、従業員のみなさまがお使いいただけるチケット制のサポートをご用意しています。必要な分だけご購入いただき、従業員のみなさまに配布していただくかたちです。

大切にしているのは、「制度をつくること」よりも「その日、ちゃんと手が届くこと」。急なお迎えの日も、夕方の会議の日も、働くパパママの背中をそっと支える存在でありたいと思っています。

「うちの規模でも使えるのか」「どのくらいの費用感なのか」「どんな配り方をしている会社が多いのか」――そうした入口のご質問だけでも構いません。導入をお決めになる前の段階で、お気軽にお声がけください。

参考にした情報

  • 宮城県「みやぎ働き方改革支援制度」(掲載日:2026年8月3日)

https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/koyou/hatarakikata.html

  • 厚生労働省 若者雇用促進総合サイト「自治体認定制度一覧」

https://wakamono-koyou-sokushin.mhlw.go.jp/search/service/common/pdf/nintei/nintei_01.pdf

  • 福利厚生の利用率に関する解説記事(複数)

https://edenred.jp/article/employee-benefits/271/ / https://www.wel-knowledge.com/article/welfare/a529 / https://www.shinko-jp.com/column/riyouritu/

※制度の内容や認証基準は変更されることがあります。ご検討の際は、必ず宮城県の公式ページで最新の情報をご確認ください。

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