その日、子どもはどこで、だれと、どう過ごす? ― イベント託児の「見えない準備」を、ぜんぶお見せします(仙台 Family Sitter)
その日、子どもはどこで、だれと、どう過ごす? ― イベント託児の「見えない準備」を、ぜんぶお見せします(仙台 Family Sitter)
秋は、予定が集中する季節です。
結婚式、お子さまの発表会、スポーツ大会、資格試験、企業の研修、地域の総会。そして今年は、9月19日からの5連休が明けたところ。ここから11月にかけて、仙台でも「子ども連れでは行きにくい日」のお知らせが、次々とご家庭に届きます。
その案内に「託児あります」と書かれていたとき。あるいは、ご自身でシッターを手配しようと考えたとき。ほっとするのと同じくらい、こんな気持ちがわいてきませんか。
「知らない場所で、泣かないかな」
「どんな人が見てくれるんだろう」
「何かあったら、すぐ呼んでもらえるのかな」
これまで当社のコラムでは、「こんな日に託児が使えますよ」というご提案を何度かさせていただきました。結婚式、資格試験、運動会、お彼岸の法事。でも今日は、少し角度を変えます。
お預かりの当日までに、私たちが何をしているのか。
いわば舞台裏の話です。預ける側にとっていちばん知りたいのは、たぶんここなのではないかと思うからです。
準備は「会場の下見」から始まります
イベント託児の準備は、当日の朝ではなく、何日も前から始まります。最初にすることは、実際のお部屋を見せていただくことです。
このとき見ているのは、広さや設備のグレードではありません。見ているのは「小さな人にとって危ないもの」です。
- ドアや机の角、床の段差の場所
- コンセント、扇風機、加湿器、ストーブなど、手が届いてしまうもの
- 会場の外に出られてしまう動線(とくに、大人が出入りする扉のそば)
- いちばん近いトイレと、手を洗える場所
- 急なときに救急車が入れる経路と、いちばん近い医療機関
大人にとっては何でもない部屋でも、0歳と4歳では「危ないもの」がまったく違います。だから、その日お預かりするお子さまの年齢が決まってから、もう一度見直します。
大人の人数は、国の目安から逆算します
「何人の子どもを、何人の大人で見るのか」。ここは感覚で決めてはいけないところです。
国が定める認可外保育施設指導監督基準では、保育に従事する人の数の目安が、次のように示されています。
| お子さまの年齢 | 大人1人あたりの目安 |
|—|—|
| 0歳児 | おおむね3人につき1人以上 |
| 1歳以上3歳未満 | おおむね6人につき1人以上 |
| 3歳以上4歳未満 | おおむね20人につき1人以上 |
| 4歳以上 | おおむね30人につき1人以上 |
そして、この基準にはもうひとつ大事な一文が続きます。「ただし、常時2人以上であること」。つまり、お預かりするお子さまが少人数であっても、大人がひとりきりで見る時間はつくらない、ということです。
さらに、保育に従事する人のおおむね3分の1以上(2人体制の施設では1人以上)は、保育士または看護師(助産師・保健師を含む)の資格を持っていることとされています。
当社では、この目安をもとに、当日の年齢構成とお預かり人数から体制を組みます。加えて、当日の急な欠員に備えて、予備の人員も見込んでおきます。
イベント託児は、少し特別な立ち位置にあります
ここで、知っておいていただきたいことがひとつあります。
児童福祉法にもとづく認可外保育施設の「届出」には、対象外とされる施設がいくつかあり、そのなかに「半年を限度として臨時に設置される施設」が含まれています。イベント会場に、その日だけ設けられる託児スペースは、まさにこれにあたります。
ただし、届出がいらない、イコール「何もなくていい」ではありません。届出の対象外であっても、自治体による指導監督の対象にはなります。そして何より、お子さまにとっては「はじめての場所で、はじめての大人と過ごす時間」であることに、何ひとつ変わりはありません。
だから私たちは、届出のあるなしに関わらず、同じ基準で準備することにしています。
いちばん時間をかけるのは「お子さまのこと」を伺う時間
下見も人員配置も大事ですが、実は、いちばん時間をかけているのはここです。
お預かりの前に、お子さまについてのシートにご記入いただきます。伺うのは、こんなことです。
- 食べもの・飲みもののアレルギー、除去が必要なもの
- 飲んでいるお薬、持病、けいれんの既往、かかりつけの医療機関
- 苦手な音や場所(大きな拍手、暗い部屋、知らない人が多い空間など)
- 安心するもの(タオル、ぬいぐるみ、決まった絵本)
- 泣いたときに落ち着きやすい方法
- おむつ・トイレ・お昼寝のいつものリズム
- 呼ばれ慣れている呼び名
「こんなこと書いていいのかな」と思われることほど、書いてください。遠慮していただく必要は、まったくありません。いただいた内容は、当日のスタッフ全員で共有してから、お部屋に入ります。
こども家庭庁の「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」では、重大な事故が起きやすい場面として、睡眠中・食事中・プール活動や水遊び中の3つが示されています。お預かりのあいだ、この3つの場面にはとくに人の目を増やし、確認の回数を増やします。いただいたシートが、その確認の土台になります。
当日のお部屋は「おうちの延長」に
準備の話が続きましたが、当日のお部屋そのものは、できるだけ特別にしません。
いつもの遊びと、いつものリズムで。絵本を読んで、少し体を動かして、眠くなったら休んでいい。「せっかくだから楽しませなきゃ」と張り切りすぎると、お子さまは案外疲れてしまいます。
そして、お帰りのときには、その日どんなふうに過ごしたかをお伝えします。泣いた時間があったなら、それも正直にお話しします。
預ける側の、かんたん準備リスト
最後に、ご家庭で当日までにしていただけると安心なことを、5つだけ。
- お子さまシートに書き切る ― 迷ったら書く、で大丈夫です
- 着替えと替えのおむつを1回分多めに ― 使わずに持ち帰るのが理想です
- お気に入りをひとつだけ持たせる ― 多すぎると、なくしたときが大変です
- 「行ってきます」は短く、笑顔で ― 長いお別れほど、切り替えが難しくなります
- つながる電話番号を2つ伝えておく ― 式や研修の最中は、片方が出られないことがあります
おわりに
安心は、当日につくるものではなく、その前につくるもの。私たちが見えないところの準備にいちばん時間をかけているのは、そのためです。
保護者の方が、心から行事に参加できるように。お子さまが、はじめての場所でも緊張しすぎずにいられるように。そしてイベントを主催される方が、当日の心配をひとつ減らせるように。
仙台・宮城でのイベント託児は、「その日の、その時間だけ」のご相談で大丈夫です。会場の下見からご一緒しますので、開催のご予定が決まった段階で、どうぞお気軽にお声がけください。
※お子さまの持病やお薬、発達に関するご心配ごとについては、かかりつけの医師や、お住まいの地域の保健師など、専門家にもご相談ください。当社でお預かりする際も、医療的な判断は行わず、必ず事前に伺った内容とご家族のご意向にそって対応いたします。
参考にした情報
- こども家庭庁「認可外保育施設に関する通知・事務連絡等」(認可外保育施設指導監督基準)
- 文部科学省 参考資料「認可外保育施設の定義」(届出対象外施設の一覧/認可保育所と認可外保育所の設置基準)
- こども家庭庁「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」
- 仙台市「認可外保育施設の開設をお考えの方へ」
- 宮城県「認可外保育施設について」
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